【日本語】
各都道府県では、法律とは別に独自の条例を設けて規制していることが多々あります。
上乗せ条例・・ある事柄について法律が規制している事項を、地方公共団体の条例で、それよりも厳しい規制を定める場合
横出し条例・・ある事柄について法律が規制している場合、その法律が規制している範囲外の規制を定める場合
これらの条例制定の可否については、そもそも憲法が国とは別の機能を有する地方自治を制度として認めているため許されるわけですが、あくまで条例は法律の範囲内で制定される必要があります(憲法94条)。例えば、条例の解釈で迷ったときは、法律(法律の趣旨)に戻って考える必要があります。
直接に関係はないですが、刑罰を伴う法律や条例の解釈・運用については、罪刑法定主義の点から、厳格に行うべきです。
罪刑法定主義とは、要するに、法律の範囲内で、国民の権利や自由が保障されるということです。予め法律でしてはいけないことを規定することで、国民はそれに抵触しない範囲で自由に行動することができる、予測可能性が担保されます。「法律なければ刑罰なし。法律なければ犯罪なし」は有名な表現です。
【English】
Besides the law, each prefectural government often make local rules(jorei).
The Constitution allows local government to make local rules. But the local rule must follow within the interpretation of law (article 94 of the Constitution).
Also, since criminal punishment is the top most infringement of human rights, the law and local rules must be strictly controlled to guarantee the freedom of individuals.
When the interpretation of local rules happens, we should go back to the law to find the purpose for interpretation.