【日本語】
漫画村に続き、著作物の違法ダウンロードが後を絶ちません。
ネタバレサイトの運営会社は、引用の範囲だと思った。違法性の認識はなかった。と主張しているようです。
本件については、漫画の画像ではなく、セリフやストーリーのみをネット上で閲覧可能にしたようですが、この場合でも、著作権侵害にあたるのでしょうか?
著作権侵害か否かは、端的には、著作物に創作性が認められるかです。
漫画は通常、絵とセリフ(ストーリー)で造られていますが、セリフやストーリーについても、当然、創作性が認められ、セリフやストーリーを著作者の許可なく無断でネット上に掲載することは、著作者の複製権(21条)や公衆送信権(23条)の侵害となります。
引用が適法になされていたかについては、60話と62話と巻は限るものの、そのセリフやストーリーのほぼ全てを掲載することは、引用部分とそれ以外の主従関係が明確でない、そもそも公正な慣行と合致しない、引用の目的上正当な範囲内と言えないため、引用の要件は満たさないと考えられます。
著作権を侵害した場合、民事上の損害賠償や差し止めの対象となり得ますが、刑事上も、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金、法人の場合、3億円以下の罰金といった、非常に厳しい措置が予定されていますので、十分注意する必要があります。
【ENGLISH】
After the Mangamura case, there seems no end of illegal uploading on the internet, which violates copy right law.
One company in Tokyo, Shibuya has illegally uploaded the dialogue and story of the comics on the internet without the permission of production company.
The owner of the company has claimed, it was within the range of quotation, not illegal uploading.
Whether it violates copy right law or not can be judged by the creativity of the contents.
Comic story generally consists of the picture and story (including its dialogue) and both the picture and story are protected by copy right law.
From the point of the quotation, uploading almost all stories and dialogue cannot be considered the range of quotation and doesn’t even match the fair business practice.
When copy right is violated, either civil punishment (compensation of the damages) or criminal penalties could be carried based on the accusation.